Q & A
Q.
石鹸は100%天然ですか?
A.
いいえ、100%ではありません。アルガン石鹸、シア石鹸、クリーミーロバ石鹸、アレピダーム石鹸などのパフューム石鹸シリーズは可能な限り天然の素材で作られていますが、極少量の化学成分が入っています。それらは商品の安定性を保つためのもので、いずれも必要最低限の量にとどめています。防腐剤(安息香酸Na)は食品添加物として、私たちが普段口にする食品や飲料にも含まれているものですし、EDTA-4Naやエチドロン酸4Na等のキレート剤は、石鹸の変色や酸化の原因となる金属イオンをカットする役割があります。金属イオンは水道水にも含まれており、これが石鹸に付着していると菌などの微生物が繁殖する恐れがあります。また金属アレルギーの方の中には、金属イオンを不活性化するEDTA等が入った石鹸を使用する方もいます。製品選びで一番大事なのは、自分の肌の性質やライフスタイルに合ったものを見つけることです。
Q.
香料は天然精油ですか?
A.
いいえ、全てではありません。パフューム石鹸に使用している香料は全て南仏グラースで作られた品質のものですが、多くは人工の香料を使用しており天然のものは全体の1~3%程。本国フランスでは120種類※を超える石鹸の香りがあります。新しい香りは季節やトレンドに合わせて社員全員で企画しパフューマー(調香師)がそれを再現します。石鹸の香りは全てラ・メゾン・ド・サボンのオリジナル。何度も修正を重ねていき、香りが決まるまで長い時でなんと4~5ヶ月かかることも。こだわって完成された香料は再現性が高く、石鹸に約2%も配合されているので香りをより長くお楽しみ頂けます。
※2019年9月現在
Q.
石鹸の色について
A.
ラ・メゾン・ド・サボンのパフューム石鹸の色のベースは、酸化鉄やグンジョウ等の天然の着色剤。赤色、黒色、黄色の3色の酸化鉄とグンジョウ等を混ぜ合わせて作ります。ただ、それだけでは再現できない色もあるので、その場合は化粧品に使用が許可されている合成色素(法定色素)を使用して作られます。いずれも化粧品に使用が認められている天然の着色剤と色素ですので、ラ・メゾン・ド・サボンのパフューム石鹸は体だけではなくお顔にもご使用できます。しっかり泡立てからお肌を優しくマッサージするように洗って下さい。ポイントはぬるま湯か水でしっかり洗い流すこと。そうすることで落としたい汚れや皮脂が石鹸の泡とともに落ち、自然なお肌の状態へ戻ります。香りだけでなく色も楽しめるパフューム石鹸。バスルームやキッチンに彩りを添えることでしょう。
Q.
石鹸は溶けやすいですか?
A.
みなさん、水気の多いお風呂場等でいつのまにかドロドロに溶けてしまった、という経験があると思います。石鹸が溶ける大きな原因は石鹸に含まれるグリセリン。グリセリンは水にとても溶けやすい性質で、これを含む石鹸は湿気や水分を吸収しやすく溶けやすくなるのです。パフューム石鹸の石鹸素地は、昔ながらの釜炊き製法でつくられており、このときグリセリンと不純物が取り除かれます。しかしグリセリンはお肌に必要な保湿成分でもあるので、後からアルガンオイルやシアバター等の添加成分と一緒に、必要量のグリセリンも新たに加えられます。このようにグリセリンの量を調整し、溶けにくい石鹸にしているのです。また石鹸の溶けやすさは石鹸を置く場所も重要です。長くご使用頂くためにはソープディッシュに置き、なるべく水などがあたらない場所で保管して下さい。
Q.
石鹸の製法について
A.
ラ・メゾン・ド・サボンのパフューム石鹸は、伝統的なマルセイユ石鹸と同じ「釜炊き製法(ホットプロセス)」でつくった石鹸素地を使います。ベースとなるパーム油とパーム核油に苛性ソーダを加え、加熱によって石鹸素地とグリセリン、不純物に分けます。それによってできた石鹸素地に大量の食塩を加え、純度の高い石鹸素地のみを析出。その為、熱を加えないコールドプロセスで作られたものよりも純度の高い石鹸素地ができるのです。そうして手間をかけて作られた石鹸素地に、アルガンオイル等の添加成分、天然の着色剤、グラース産の香料などが加えられ、よく練り切断、型打ちして作られます。全く同じ成分、色素ではないが、その品質はマルセイユ石鹸と同等。使いやすい大きさで、さらに色と香りも楽しめるのです。
Q.
主原料のパーム油について
A.
パフューム石鹸のベースとなるパーム油はアブラヤシというヤシの実を絞って作られる油です。実から採れた油をパーム油、種から採れる油をパーム核油といいます。一般的に真のマルセイユ石鹸が72%以上の植物性油脂を含むことが原則となっていることから、ラ・メゾン・ド・サボンのパフューム石鹸には72%以上のピュアベジタブルオイル(パーム油・パーム核油)が含まれています。パーム油は、牛脂と同じくパルミチン酸・オレイン酸を主成分とします。これらの成分を多く含む石鹸は余分な皮脂を落としますが、肌に必要な皮脂は落としにくいのがメリット。洗い上がりはさっぱりとしていながらつっぱりません。
Q.
アルガンオイルについて
A.
アルガンオイルはArgania Spinosaと呼ばれるアルガンツリーの実から抽出されます。モロッコの南部にしか生息しない木で「Tree of Life(生命の樹)と呼ばれています。アルガンツリーはとげの多い天然木で、高さは約8~10mになり、平均樹齢は200年程。砂漠地帯の厳しい環境で育ったアルガンツリーの生命力は強く、一説によると砂漠が誕生する遥か昔の8000万年前から生き続けているそうです。その樹から採れた実は「奇跡の実」「人生の実」ともよばれています。アルガンオイルは100kgの実からわずか1Lしか採れない貴重なオイル。オリーブオイルの約2~3倍のビタミンEを含み、肌を柔らかく滑らかにするリノール酸も多く含みます。ラ・メゾン・ド・サボンではECOCERT※認証のアルガンオイルを使用しています。
※ECOCERT : フランスの国際有機(オーガニック)認定機関
Q.
シアバターについて
A.
シア石鹸に使用されるシアバターは、西アフリカのブルキナファソに生息するシアの実から抽出されます。現地では「神秘の木」とよばれており、木に触れたり実を採ったりするのは女性にしか許されていません。樹齢は長いもので200年程、諸説ありますが、花をつけるまで15年、実をつけるまでさらに10年かかると言われています。シアの実は毎年実るわけではなく、3年に1度ととても貴重。乾燥した西アフリカの過酷な環境では、古来より保湿のために塗られていました。シアバターの融点は人間の体温に近い36℃前後であるためお肌に非常になじみやすく、お肌に潤いと弾力を与えてくれます。ラ・メゾン・ド・サボンではECOCERT※認証のシアバターを使用しています。
※ECOCERT : フランスの国際有機(オーガニック)認定機関
Q.
ロバミルクについて
A.
クリーミーロバ石鹸に使用しているロバミルクは、南フランスの中心にある小さな村(Saint Maurice Navacelles)で大切に育てられたロバから採ります。ロバは大変繊細な動物で搾乳できるミルクは量も少なく貴重です。牛のミルクが1日約20 L採れるのに対してロバのミルクは約2Lしか採れません。絶世の美女クレオパトラはロバミルクを愛し、ロバミルクのお風呂に入るため庭に700頭ものロバを飼っていたと言われています。日本ではまだ馴染みがない成分ですが、人間の母乳に極めて近く、お肌に優しいことで知られています。新鮮なミルクは村の農場でマイナス18℃で凍らされ、工場に運ばれます。フランスでは数少ないオーガニックのロバミルクでEcocert※の認証も受けています。
※ECOCERT : フランスの国際有機(オーガニック)認定機関
Q.
洗顔にも使用できますか?
A.
はい、ご使用頂けます。ラ・メゾン・ド・サボンのパフューム石鹸は成分のほとんどが天然成分でできているオーガニック石鹸です。添加成分にもこだわり、アルガンオイル、シアバター、ロバミルク等はオーガニックの世界基準とも言われるEcocert認証を受けた品質のものを使用しています。安定性や泡立ちのため、防腐剤やキレート剤などの合成成分が使用されていますが、必要最低限の量に抑えています。100%天然成分で作られた石鹸は、成分だけで言えばお肌に良いものですが、水に含まれる金属イオンが付着し酸化しやすいので、金属アレルギーの方の中には使えない方もいます。本当にお肌に良い石鹸とは、その成分が天然であるか合成であるかで決まるわけではなく、それぞれのライフスタイルと自分の肌に合ったものを見つけるのが良いと考えています。
Q.
アレピダーム石鹸って?
A.
ラ・メゾン・ド・サボンのアレピダーム石鹸は、5000年以上の伝統を持つアレッポ石鹸をヒントに作られました。従来のアレッポ石鹸は地中海地方のシリアから採れるオリーブオイルとローレルオイルで作られた自然石鹸です。シリアはその昔東西貿易の中継地として栄え、アレッポの石鹸作りの手法はフランスのマルセイユへ伝わりそこから世界へと広がりました。石鹸発祥地のシリアには数千年の歴史を経てもなお、石鹸作りの伝統が生き続けています。アレピダーム石鹸はパーム油をベースにした石鹸素地に、アルガンオイル、シアバター、ロバミルク、さらに地中海沿岸から採れるオリーブオイルが配合された贅沢な石鹸です。着色料は使用していません。もっちりした泡と、さっぱりした洗い上がり、洗顔後の肌のしっとり感をぜひお試し下さい。
Q.
マルセイユ石鹸って?
A.
ラ・メゾン・ド・サボンのパフューム石鹸は「王家の石鹸」として知られるマルセイユ石鹸の製法をヒントに作られています。マルセイユ石鹸は1000年以上も前からフランスで作られている石鹸。新鮮な植物性油(オリーブオイル)が72%以上含まれており、伝統的な釜炊き製法で製造すること原則となっています。17世紀には貴族や王家の間で使用される高級石鹸となりました。ルイ14世は粗悪なマルセイユ石鹸を取り締まる為、原料、製造方法、製造期間等、項目ごとに厳しく規制した王令を発布しました。
(第1条)暑さによる石鹸の密度が損なわれる6~8月の間は石鹸の製造を禁止する。(第2条)5月1日以前は、オリーブの実が未熟すぎる為、最終搾りのオリーブ油を使用する。(第3条)原料油脂は、オリーブ油以外の使用を禁止する。
ラ・メゾン・ド・サボンではパフューム石鹸の他、伝統的なマルセイユ石鹸自体も作られています。今でもルイ14世が定めた製造基準を守り※、大きな釜で焚きあげる昔ながらの製法で上質なマルセイユ石鹸が作られています。
※現代では冷房があるので第1条は守られないことが多い。